相場判断がうまくなる上で、負けない取引をするには?
FXで初心者の方は「インジケータ」をメインに立ち回っていくのですが、慣れていくとインジケータだけでは勝つのは難しい、あるいはリスクが大きいということでやりづらさというのを感じてきます。
そこで、もっと安全な負けにくい取引をしたいということで、「ライントレード」というものを学習していくようになります。
*ライントレードとは?・・・メインチャートでロウソク足に対して自分でラインを引いて相場分析をする方法である。
ライントレードになるとロウソク足にラインを引いていくことになりますが、引こうと思えばどこにでも引けるレベルでたくさんあります。
しかし、むやみにラインを引くだけでは意味がありません。
その意味を考えるためにもまずは「相場判断」ができるようにならないといけません。
ただ、この相場判断がしっかりできるようになっていくと今の相場状態で何が起きているか、そして、どこでエントリーするべきなのか?というのが見えてくるようになり、結果的に負けない取引につながっていくのです!
それを踏まえて順に見ていきましょう。
- 相場の種類と定義を覚えよう!
相場は2種類あります。
①レンジ相場
②トレンド相場
たった2種類だけと思いますが、奥が深いです。
この2つに対して漠然と見てレンジかトレンドを判断しているトレーダーが多いですが、
ここはしっかりと定義から覚えた方が良いと思います!
トレンドには「上昇トレンド」「下降トレンド」の2種類あり、各定義は以下の通りになります。
【上昇トレンドの定義】
安値切り上げ、高値切り上げ
【下降トレンドの定義】
高値切り下げ、安値切り下げ
上昇トレンド、下降トレンドは別名上昇ダウ、下降ダウとも呼ばれ、各定義が「ダウ理論」とも呼ばれます!
相場判断をする上でダウ理論は超必須です!
これができないと相場判断ができないし、「ライントレード」もできなくなります!
次にレンジ相場ですが、レンジ相場の定義に関しては、
【レンジの定義】
高値切り下げ、安値切り上げ(ペナント)
のように、基本的に相場が狭まる感じです。(Y波動のような例外もあり)
そして、レンジ相場は主に3つあります。
①ボックス相場
②ペナント
③Y波動
ボックス相場は長方形の形の中に相場が収まるような感じで、ペナントは三角持ち合い相場とも呼ばれ、三角形の形の中に相場が収まる感じです。
Y波動はアルファベットの大文字のYを横に寝かせたような相場で、唯一相場が外に広がるような形です。
ここで注意なのが、Y波動は形ゆえにトレンド相場と間違われやすいですが、レンジ相場に分類されるということです。
ここを実践で見誤る人が多数いるので、間違えないようにしましょう!
この3つの中では「ボックス相場」が一番使用頻度が高くなると思います。
それに実践でもラインを引くときによく引くのがボックス相場になると思うので、ボックス相場の見極めも必須になります!
- 相場には大きい相場と小さい相場がある
大きい相場と小さい相場について考えたり、知っている人は少ないかもしれません。
簡単に言えば、MT4やMT5で相場分析をするときにメインチャートにインジケータの「zigzag」を入れてみると価格の推移が三角波で表示される。
その規模間の相場推移が大きい相場になる。
小さい相場というのは、そのzigzag波の中にあるロウソク足でzigzag波を形成しない程度のダウやレンジになるような相場のことです。
例えば、陽線1本→陰線1本→陽線1本の計3本だけでも上昇ダウ(上昇N波動)と読み取れます。
このようなスケールで小さい相場と言えます。
ただ仮に、これを1時間足で見て、5分足で再度見たときなどはこの部分がzigzag波で表されるほどの大きい相場になります。
FXではこのような見極めも大事になっていきます。
少しまとめておくと、
スイングトレードでポジションの保有期間が長いときや利幅を大きく狙うときは大きい相場をよく見るべきです。あるいは全体の相場の流れを判断したいときなど。
デイトレやスキャルピング、小さい利幅やある一定の利幅を狙うときなどは上位足で小さい相場を見るべきです。
実際に相場判断をしていこう!
図1. 大きい相場の上昇ダウ
それでは実際にチャートを見ていきましょう!
まずは大きい相場判断からしていきたいので、チャートに「zigzag」のインジケータを導入していきます。
*「zigzag」はMT4であれば、「挿入」の中の「インディケータ」の中の「カスタム」から「zigzag」を選択すると出てきます。
図では赤の線がzigzagになります。
この赤の線の推移が大きい相場になっていきます。
それを踏まえて図1を見てみると黄色で囲ったところに注目すると、赤の山が各最高値、赤の谷が各最安値になります。
そして、黄色枠の左端から山→山、谷→谷を見ていくと、高値切り上げ、安値切り上げになっています。
そうするとここは上昇ダウになります。次の高値切り下げや安値切り下げが来るまでは上昇ダウが維持しているという見方になります。
図2. 大きい相場のボックスレンジ
図2のように青で囲った3カ所(1か所は青枠の中の黒になっているところ)が大きい相場のレンジになっています。基本的に隣のzigzag波を巻き込むようなスケールのレンジであれば大きいレンジになります。
今回はボックスレンジに限定していて、ボックスレンジの場合はその中の天井か底に水平線を引いて判断すると分かりやすいです。
ラインは実体で引くもひげ先でひくもどちらでもOKです。
図では実体に引いています。
基本的にボックス内では買いや売りが溜まり、この均衡が崩れたときにトレンド相場に移っていきます!
トレンド相場が止まるときは過去のボックス相場があるポイントが意識されやすいので要注目です!
他にも様々なことが分かるので自分でボックス相場などは見極められるようにしておきましょう!
図3. 小さい相場の各相場判断
次に大きい相場の判断ができるようになってくると細かい小さい相場の判断もできるようになりたいですね!
これができようになると自分のレベルがぐっと上がったと感じることができるようになります。
図3では細かい相場を分類しています。
・黄色枠・・・下降ダウ(下降3波)
・青枠・・・ボックスレンジ
・オレンジ枠・・・Y波動(高値切り上げからの連続の安値切り下げ)
・ピンク枠・・・上昇ダウ(上昇3波)
ぱっと見ただけもこれぐらいあります。
他にも図内ではまだまだありますが、参考にこの4つの枠の小さい相場が見えますか?
これが見えるようになると、スキャルピングや上位足を見るときにグッと楽になります!
これができたら「今の相場と過去の相場の観点からどこで反発しやすいか?」などが分かりやすくなり、結果的にライントレードで負けない取引に繋がっていきます!
まだまだ適当にラインを引いて終わりのライントレーダーが多いですが、まずは「相場判断を先にしっかり勉強する!」ことから始めてラインを引くようにしてみてください!!
この勉強する順番も大事になっていきます!